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ヌープ硬さ試験

Buehler Literature - ヌープ硬さ試験
ヌープ硬さ試験は、菱面体晶のダイヤモンド圧子を使います。長手の対角線は、短手の対角線の7倍 (正確には 7.114)です。圧子の形状で、弾性回復を最小に抑えられます。ヌープ硬さ試験は、ビッカーズ硬さ試験と同じ方法を用い、同じ試験機で行います。しかし、計測するのは長手の対角線だけです。これで時間が若干短縮されます。図23.9 ヌープ圧子とインプレッションの形状。
Figure 23.9. Schematic of the knoop indenter and the shape of the impression.
ヌープ硬さは、以下の方程式で計算します。
HK = 14229L / d2
荷重Lはgf、長手の対角線 d は µm。ヌープ硬さは、ビッカーズ硬さと同じ方法で表示されます。例:375 HK0.3 は、300 gf の荷重でヌープ硬さ375が得られたことを意味します。(kgf/mm2 ユニット情報は今はお伝えしていません)。HKの記号は、1960年初頭に取り入れられました。他にHKN や KHNなどがありましたが廃止され、現在は使えません。
ヌープ硬さ試験は、マイクロインデンテーション・ビッカーズのように、通常10〜1000gの試験荷重で実施されます。硬さ値を決める荷重を含んだ計算式に、測定領域が採用されます。ヌープ硬さの試験値は、表、自動電子測定、イメージング測定で得るのが一般的で便利な方法です。

利点

時間が若干節約できる以外に、ヌープ硬さ試験の大きなメリットは、薄層を容易に測定する能力に優れているところです。材料のくぼみ周りが、塑性変形領域です。この変形領域がインターフェイスや他のくぼみ周りの同様の変形領域(材料のエッジなど)に一致して得られる結果は誤りです。変形領域は、くぼみの大きさと関連しています。正確な試験を確実に実施するため、くぼみは、くぼみの対角線の最低2.5倍必要です。ヌープ硬さのくぼみは細長い形状になっており、同じ荷重を用いるビッカーズ硬さ試験よりも、互いにより近い位置にあります。さらに、硬さは深さによって大きく変動し、ビッカーズのくぼみはこの変化でゆがみます。硬さの変化と並行して硬さの傾きの影響を受けます。材料が試験の実施に十分な厚みがあるかについても、確認が必要です。ビッカーズ硬さ試験では、厚みも対角線値の最低2.5倍が必要です。しかし、同じ荷重におけるヌープ硬さのくぼみがビッカーズ硬さより浅いため、非常に薄い試験片でも試験が可能です。

難点

ヌープ硬さのマイナス面は、立体的なくぼみが試験荷重で変化し、その結果、荷重でHKが変わることです。荷重が大きいと、この変動はなくなります。HK値を他の試験値に換算するには、基準荷重(通常500gf )での測定結果を用いて相関関係を編み出します。硬さのスケール変換は、実験によって得られるデータに基づいています。変換値は正確なものではなく推定です。

ビッカーズ硬さ試験と金属組織学的硬さ試験の詳細は、ビューラーのヌープ硬さ試験機をご参照ください。